2025_08_25

Sun 18号が発行されました

8月の頭、茨城町の広報誌「Sun 18号」が発行となりました。

2017年から制作を続けてきたこの冊子も、今回で18号目。今回は久しぶりの夏号です。町内に広がる青々とした水田を、涸沼からの涼やかな風が吹き抜けていく──そんな夏の「今の空気」を感じていただけると思います。

今号の特集は「メロン」。隣町の鉾田市と同様、茨城町もメロンの全国有数の生産地。
生産者の畑から始まり、出荷、そして遠くの市場まで。一つのメロンが辿る道のりを丁寧に追いました。生産者の方々の栽培への想い、そして消費者の元へ届くまでの物語。茨城町の農業の一面を、深く掘り下げています。

「まちで暮らすひと」では、半世紀にわたって町で電気屋さんを営むご夫妻にお話を伺いました。長年この地で商いを続けてこられた中で見てきた町の変遷、そして変わらない地域への愛着。「まちを想うひと」には、茨城町出身の映像プロデューサーの方が登場。故郷を離れても心に残る茨城町への想い、そして現在の活動への影響について語っていただきました。等身大の想いと、町を離れても愛し続ける人の声を記録しています。

広報誌「Sun」は、「まちの今の空気を伝える冊子」をコンセプトに、読み手に地域のことをやさしく語るような編集を心がけています。地域の自画自賛や偏った内容を避け、デザインでの過度な脚色も控えめに。美しい写真が載るグラフ誌のような品質を保ちながら、「手元に残したくなる冊子」を目指しています。

地域の冊子を作っていくこと、そして残していくこと。それは単に情報を伝えるだけではなく、茨城町という地域に関わるすべての人々の想いや営みを、丁寧に記録し、美しく編集して未来へ手渡していく作業でもあります。一冊一冊が積み重なることで、茨城町という場所の歴史と文化の記録となり、いつか誰かがこの町のことを知りたいと思った時、必要な情報と愛情が詰まった資料として機能することを願っています。18号まで続けてこられたのも、多くの方々のご協力と、この町への想いがあってこそ。地域の「今」を大切に記録し「未来」へと繋いでいく——それが広報誌「Sun」の使命だと考えています。

Sun

2025_03_11

アーティストたちの記録を編む

 

一般社団法人とおがったプロジェクトさまと共に、アーティストインレジデンスの活動記録集を制作しました。とおがったプロジェクトは、宮城県の遠刈田温泉や白石市を拠点に、世界中のアーティストを招聘し、地域と共にアート活動を展開しています。今回はその一環として、福島県浜通りで行われたアーティストインレジデンスの記録を冊子としてまとめました。

 

 

被災地の今を「アーカイブ」として伝える

このプロジェクトのテーマは「被災地の今をアーカイブとして伝える」。
アーティストの高田さん杉山さんが、震災と原子力災害の影響を受けた双葉町・浪江町でリサーチを行い、福島県葛尾村に滞在しながら作品を制作。その成果を発表する展覧会を開催しました。さらに、震災の被災地である仙台と東京で巡回展を実施。被災地の「中」と「外」からの視点を交錯させることで、多くの人々に「被災地の今」を立体的に感じてもらう機会を作りました。また、今回アーティストが滞在した葛尾村にてアーティスト・イン・レジデンスやワークショップ、展示企画などを通じ、地域の魅力の発掘・発信を行っている葛尾コレクティブの森さんに寄稿をいただきました。

 

 

記録として残すことの意味

この記録集の制作には、プロジェクトを統括された佐藤さん、アーティストのアテンドを担当された永井さんと共に、私たちも編集・デザイン・執筆の立場から関わらせていただきました。師走から1月にかけて活動に伴走しながら、アーティストの表情、展示を見に来た人々の反応、展示会場やギャラリーを運営するコミュニティの存在など、プロジェクトの様々な側面を記録していきました。その過程で、「アーカイブとして残る記録とは何か?」という問いに向き合いながら、冊子の編集やデザインに落とし込んでいきました。また、並走する中で得た気づきや考えを論考として寄稿する機会もいただきました。記録を単なる「記録」として残すのではなく、そこに関わる人々の思考や感情、時間の流れを映し出すような形にすること。それこそが、文化活動をアーカイブする際の大きな意義ではないかと感じています。

 

とおがったプロジェクトの佐藤さん、アーティストの幹-mikiさん、とおがったプロジェクトの永井さん

 

今回のプロジェクトを通じて、一つの活動に深く関わりながら、ひとつの形へとまとめ上げていくプロセスの楽しさを改めて実感しました。今後も、さまざまな文化活動に関わり、その記録を形にするお手伝いをしていけたらと思います。「文化活動のアーカイブをどう形にすればいいか分からない…」「祭事や音楽イベントの記録集を作りたい…」そんなお悩みがあれば、ぜひ私たちにお声がけください。一つひとつの活動の記憶を、しっかりと未来へと残していくお手伝いをいたします。

2024_12_28

いばらきデザインセレクション 知事選定に選ばれました

気づけば、24年も残り数日。
色々楽しいことがあった年、大変なことがあった年、よい意味で目立ったこともなく順調だった年…
人の数だけ様々な1年があるかと思いますが、みなさんはどのような1年を過ごされましたでしょうか。

さて、今年最後の投稿は皆様にご報告でございます。
アイ ディーが茨城町さんと2017年から制作している、町の空気を伝える冊子 Sunが
2024年度のいばらきデザインセレクションの知事選定に選ばれました。


いばらきデザインセレクションとは、茨城の優れたデザインを選定·顕彰し、地域イメージを高め、生活の質の向上や産業振興につなげていく取り組みです。


弊社のこれまでの取り組みなどを見ても、
地元との目に見える関わりが限定的である事も多く、正直地元のデザインセレクションとは縁遠いのかな…と思っていましたが
この度、このような選定を頂けたのは非常に嬉しい限りです。
ようやく、茨城に住むクリエイターとして地域に認められたかな〜という思いです。


来年はこれまで以上に、茨城県内の企業さまや事業主さまとの接点を増やしていければと思っています。
みなさまのご相談をお待ちしております…!

さて、弊社の2024年度の営業は本日12/28までとなります。
2025年度の営業は1/7(月)からとなります。

なお、休暇中のお電話やメールなどの対応も随時可能でございます。ご相談事などにも対応させていただきますのお気軽ご連絡ください。

みなさま、本年も大変お世話になりました。
来年もアイ ディーをどうぞよろしくお願いいたします。

1238